私はそんなにたくさんの推理小説を読んでいるわけではありません。
なのに、
「ああっ、ミステリー小説の正統!」という感覚をいただきながら読みました。なんでや。
ベスト・ツーカイ・ランプシーンをご紹介します。
…[略]…はランプを手の平にのせたまま、身動きもしないで立っていた。ちょっと左に身体をひらくと、神秘的な予言者というよりむしろ野球選手を思わせる手の振り方で、彼は投げた。ランプは欄干を越えて、長い弧を描いた。軽い音を立てて、それは地面に落ちて、オランダ式の庭のかすかな傾斜をころげて行った。
ディスクン・カー『青銅ランプの呪い』グーテンベルグ21、2015
(ところで、古代エジプトの青銅のランプってどんな形なんですか?)