『日本民俗大辞典』吉川弘文館 、一九九九
八五八頁 「常夜灯」
学んだところだけ。
・・・[略]・・・燈籠は仏教伝来とともに伝えられ神聖な火で浄化し、堂宇をも荘厳にするため堂前に一基献じたのが、南北朝時代から一対建てるようになる。常夜灯の寄進には燈明料や燈明田が伴い、だれもが容易に寄進できるものではなかった。常夜灯は寺院から氏神へも奉納されるようになり、参道や、近世以降になると庶民層からの奉納が可能となり街道・村・港・峠などにも建てられた。・・・
・・・村内の辻や集落境などの常夜灯は村内安全や防火などを祈るためのものでもあった。常夜燈の建つ場所に御札を入れる施設が伴うなど、遥拝しながらの祭場でもあった。防火を祈る常夜燈は、近畿では愛宕燈籠、それ以東では秋葉燈籠が多く、村内の家家が当番制で燈心や油などの入った箱をまわして毎夜燈明をあげて祈った。・・・
・・・常夜燈には氏神・住吉・金比羅・秋葉・石鎚など、地元や遠隔地の有名社寺など複数の新神仏を合わせまつる例がみられ、近世村落における複合的な信仰の様相を示すものもある。
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・一対の灯籠は南北朝時代の頃から(それまでは一本)
・寄進は明かり代
・常夜燈の側にお札を入れる施設
「火を点して防火を祈るんだ?」というのは
現代の感覚なんでしょうね(火事怖い)
近世以降の、例えば講の寄進とかの場合、
燈明代ってどうなったんだろ?
あと、諏訪でみたこちらは… http://sodetourou.blog.fc2.com/blog-category-3.html
「複数の神仏を合わせ祭る例」なのか……?